胸が苦しくなる病気について

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2017/11/23

 「胸が苦しい」は息が苦しい場合と、胸が痛くなる場合、あるいはドキドキして苦しい場合などがあると思います。ここでは息が苦しくなる病気についてお話します。
 息が苦しくなる原因としては、心臓の病気の場合と、肺に問題がある場合に大きく分かれます。心臓の病気でも、実際には心臓の力が弱くなることにより、肺に水がたまったりするため呼吸が苦しくなることが多くなります。当院は心臓と血圧の病気を専門としており、肺の病気はあまり詳しくありませんが、息の苦しい症状(呼吸困難)がある場合、遠慮なく当院を受診してください。心臓の問題ではなく、肺に問題のある場合には適切な医療機関をご紹介いたします。ここでは、心臓が原因で息の苦しくなる病気についてご紹介します。

①運動したり、急いで歩いたりすると息が苦しい
 心臓の力が弱くなると、心臓は体に必要な血液を十分体に送ることができなくなり、心臓の中に血液がたまり、さらには、肺から心臓に血液がもどりにくくなるため、肺に水が溜まりやすくなります。特に一生懸命体を動かした時には、心臓も頑張って体によりたくさんの血液を送り出そうとしますが、力が弱いとうまくいかず、肺の血管に水が溜まりやすくなり息苦しさを生じます。このような場合を心不全といいますが、原因となる心臓の病気は様々です。当院ではレントゲン、心電図、心臓超音波検査、血液検査などにより総合的に診断し、さらに詳しい検査や入院での治療が必要な場合には佐久医療センターに紹介いたします。

②何もしなくても息苦しい。夜間は寝ていると苦しくなり、起き上がると楽になる。
 多くの場合、体を動かした時などの息苦しさが最初にあって、その後、このような症状を生ずる場合が多いと思いますが、心不全の特徴的な症状といえます。しかし、心不全というのは急にわるくなることもあり、これまであまり症状はなかったけれど、突然このような苦しさを生ずることもあります。心不全としては悪くなっている症状であり、すぐに受診していただくことをお勧めいたします。